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ヨハン・シュトラウスⅡ世 ワルツ「春の声」:春ってなあに

春の声~シュトラウス・コンサート春の声~シュトラウス・コンサート
(2003/06/25)
ボスコフスキー(ヴィリー)

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ヨハン・シュトラウスⅡ世 ワルツ「春の声」作品410

数あるウィンナーワルツの中で、抜群の知名度と美しさを誇るのが、このワルツ「春の声」だ。
「ファ、ミファソ、ドレミ♭、ラシ♭ド、ファ」という序奏を聴けば、誰でも「ああ、知ってる」と思うはず。
ビアンカ・ビアンキというコロラトゥーラ・ソプラノ歌手のために書かれた曲で、元は声楽ワルツである。
その後ピアノ編曲版が出され、今は管弦楽版が一般的だ。
ちなみにコロラトゥーラ・ソプラノとは、「魔笛」の「夜の女王のアリア」で有名な、あの華やかで装飾の多い、高度な演奏技術を要するソプラノのことである。
歌詞は脚本家ギュネーという人のものだが、春が来た喜びを歌う、至って普通の歌詞である。
形式も声楽ワルツであるが故、比較的自由である。
「旋律を聴かせて魅せる」タイプの歌であり、この旋律の美しさ、親しみやすさこそ、名曲の由縁だろう。

ウィーンの宮廷歌劇場で初演されたのが1883年2月だが、この頃のシュトラウスⅡ世は、なんとも忙しい。
1878年、妻ヘンリエッテが病死。その翌月、2番目の妻アンゲリカと再婚(早い!)。
しかし関係は長く続かず、1882年には離婚、別れるやいなや、後の3番目の妻アデーレと同居。
このアデーレという人は、結婚してからシュトラウスⅡ世が亡くなった後も、実によくシュトラウス・ファミリーに尽くしたそうである。
こんなことを知ってこの曲を聴くと、「春の声」なんて、ウィーンに春が来たのやらシュトラウスに春が来たのやら、ちょっと考えてしまう。
もちろんこういった解釈が正しいとは一概には言えないし、諸説ある。
だが、これ程までに華やかに飾られた、心も体も弾み、うきうきするような美しいワルツに、「春(Frühling)」などと冠されたら、つい勘ぐりたくなるものだ。

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