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ビゼー 「アルルの女」第1組曲、第2組曲:一級の美しさを手軽に

Bizet: Carmen/L\'arlesienneBizet: Carmen/L\'arlesienne
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London Symphony Orchestra

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ビゼー 「アルルの女」第1組曲、第2組曲

「カルメン」でおなじみのビゼーの作品で、カルメンに次ぐ知名度と人気を誇るものといえば、「アルルの女」である。
ドーテという作家による同名の戯曲の劇付随音楽として作曲した27曲のうち、ビゼー自身が選んだ4曲が第1組曲で、ビゼーの友人ギローが選び、編纂したものが第2組曲である。
第1組曲が前奏曲・メヌエット・アダージェット・カリヨンで、第2組曲がパストラール・間奏曲・メヌエット・ファランドール。
この2つの組曲中もっとも有名で、一般的に「アルルの女」といったらこれ、という曲は、第2組曲のメヌエットである。
だがこのメヌエットは元々は「アルルの女」の劇音楽ではなく、ビゼーの歌劇「美しいパースの娘」からの転用である。
別の作品から友人が転用した曲が、この組曲のいわば顔となっているというのは、なんとも面白い事実である。
そういった経緯があることながら、現代まで人気作品でいられるのはこのメヌエットが実に美しく、心地よいメロディーだからだ。

劇付随音楽による組曲であり、やや俗っぽいという感覚は否めない。
だがビゼーの作品を絶対音楽と比較して聴くのは賢くないだろう。
「クラシックは嫌に高尚」というイメージを払拭できる作曲家として、シュトラウスやサン=サーンス、フォスターらに並び、ビゼーは本当に聴きやすい音楽を提供してくれる。
「アルルの女」組曲はそういった劇音楽らしいお高くない曲から、構造・構成の技が光る曲まで、バランス良く聴ける作品である。
実際ビゼーは、劇付随音楽として作曲した際、演奏するオーケストラの構成の小ささに相当悩んだそうである。
しかし、組曲にする際、ビゼーが(ギローも)手を加え、しっかりとした管弦楽組曲へと編曲されている。その点聴き応えは申し分ない。
また、この曲の随所に現れるサクソフォーンの音色も聴き所のひとつだ。
サックスというと僕は何よりもまずジャズ、そしてコルトレーンという流れになるのだが(笑)、クラシック音楽におけるサクソフォーンと言えばビゼー、ラヴェルがやはりすぐに浮かぶ。
戯曲のストーリーは省略する。まあ男が恋に嫉妬に最後は死と大騒ぎする話である。
勇壮な前奏曲と麗々としたパストラール、フルートの奏でる極上のメヌエットに興奮と情熱のファランドールでフィナーレ。
気軽に聴けてこれだけ美しく感動的な作品はそうあるものではない。
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