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メンデルスゾーン 交響曲第3番「スコットランド」:不思議な寒さ

メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」&第4番「イタリア」メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」&第4番「イタリア」
(2007/09/05)
ロンドン交響楽団 アバド(クラウディオ)

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メンデルスゾーン 交響曲第3番イ短調「スコットランド」 作品56

シューマン、リストらと同時代の、ロマン派を代表するドイツの作曲家、フェリックス・メンデルスゾーンの交響曲。
彼は5つの交響曲を残しているが、番号は出版順であり、「スコットランド」は実質最後に作られた交響曲である。
副題の通り、メンデルスゾーンがスコットランドを旅行した際に手がけられた作品だ。
メンデルスゾーンというと、クラシック好きには「メンコン」の人、ピアノをやっている人は「無言歌集」の人、というイメージだと思うが、交響曲も素晴らしい。
なんというか、怒濤のような感動がやってくる曲だ。
スコットランドに行ったことのない僕でも、ああ、スコットランドだ、と思わせるのは、この曲の「寒い空気」のせいだろう。
実際、スコットランドは、イギリス北部にある割には、そんなに寒くないのだが、この曲はなぜか寒い。
メンデルスゾーンがこの曲を作り始めたのは7月、8月頃だが、なぜか寒い。
というか、冬のような澄んだ冷たい空気を、この作品からは感じる。

1楽章はなんとも悲劇的な旋律が「寒さ」を持ってくる。2楽章は民族的な旋律。これは実に心地よい。途切れない弦部がまた絶妙に「寒い」。
現代的に言えば「寒美しい」とでも言うのか。3楽章で寒さ極まる。4楽章も寒いが、最後にようやく陽が当たったような。言い過ぎか。
第4番「イタリア」と比較するとそう思うのかもしれない。しかし、「スコットランド」は、長期の作曲中断を挟み、再び手がけられたのは「イタリア」の制作からしばらく経ってからである。
やはりメンデルスゾーンとしても、「イタリア」との対比はあったのかもしれない。
寒い寒いと言っているが、あくまで良い意味である。
管弦楽法もなかなか非の打ち所がない。職人技である。

スコットランドというと、ベルセバ、フランツ・フェルディナンドなど、良質なポップミュージックやグラスゴー・ロック発祥の地でもある。
良い音楽を生む「空気」というのが存在しているなら、多くの地について挙げることができるが、スコットランドもそのひとつののだろう。
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