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シベリウス 交響詩「フィンランディア」:限りなく非芸術に近い完全な芸術

シベリウス:交響曲第2番&フィンランディアシベリウス:交響曲第2番&フィンランディア
(1994/06/22)
フィンランド放送交響楽団

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シベリウス 交響詩「フィンランディア」 作品26

故郷フィンランドがロシアによって弾圧されていた時代、この曲はフィンランドの人々を励まし、奮い立たせた。
この曲のおかげで今のフィンランドがある、といったら言い過ぎだろうか。
それほどに影響力があり、今なおフィンランドの人々、そして世界中の人々に愛されている、シベリウスの中で最も知名度の高い曲である。
重厚な金管から始まるのはロシアの圧政、それに苦しむ人々を表し、弦楽器によるフィンランド人の悲哀のこもった祈りの旋律が流れる。
やがて明るく、フィンランドの希望と自由を表すような旋律に変わり、フィンランドの美しく、強く、優しく、どこまでも広がるような大地を讃える歌へと曲はうつっていく。最後は人々を奮い立たせるff。力強く終わる。

国民楽派とも言われるシベリウスだが、「フィンランディア」が強烈な北欧要素を持っているかと言われたら、どうもそうは思えない。
他の交響詩のほうがよりフィンランドの民族風を感じることができる。
国名を呈した交響詩として必要なものは、必ずしも民族音楽ではないのだろう。

ちなみに僕は、ユッカ=ペッカ・サラステ指揮のフィンランド放送交響楽団の演奏に最も感銘を受けた。
これに勝る演奏はないと思う。むろんアシュケナージもカラヤンも素晴らしい。
作品の芸術性を追求すれば、美しい音楽になることは間違いない。
しかし、完全な芸術作品といえども、芸術性だけでは表現されないものもあるのだ。
芸術性だけではない「何か」を、フィンランディアは持っている。
なぜ国民に愛されるのか。なぜこの曲が「フィンランディア」なのか。
僕はそこに惹かれるし、その答えこそ僕が音楽を続ける原動力なのだ。
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