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エルガー チェロ協奏曲:晩秋・初冬の協奏曲

エルガー:チェロ協奏曲エルガー:チェロ協奏曲
(2008/09/26)
デュ・プレ(ジャクリーヌ)

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エルガー チェロ協奏曲 ホ短調 作品85

秋も深まって寒さを感じるような季節になったとき、つい聴きたくなってしまう曲のひとつに、エルガーのチェロ協奏曲がある。
少々重苦しいくらいのチェロでちょうど良い。じっくりと音に浸るのが心地よい季節に聴くのが良いように思う。
1919年、エルガー62歳の作品で、円熟したエルガーの音楽の魅力がたっぷり詰まっている、人気の高い名曲である。
1911年の作である交響曲第2番が振るわなかったこと、また第一次世界大戦の影響もあり、愛国的な楽曲を生みだすことに尽力していたエルガーが、真の意味で高度に芸術音楽的な作品として成功を収めたのが、このチェロ協奏曲であった。

秋と言っても鮮やかな色を想像するようなものでは決してない。しかし、地味な色だがその色艶は尋常ではない程の美しさを見せる。
チェロの独奏から始まる1楽章、その冒頭のカデンツァが、晩秋・初冬の空気と相まって、身体を震わせる。
エルガーらしさと言っても過言ではない“Nobilmente”を十分に感じ、張り詰めた空気の振動と少し悲哀さえ感じる高貴さを体感すれば、音楽とはこうも深いものかと思い知る。
2楽章、ペルペトゥーム・モビーレ(無窮動)には、一体何を急いでいるのかと尋ねたくなるような、物悲しい様子がうかがえる。音楽はは時折立ち止まるが、それが一層効果的だ。
哀愁を帯びた旋律が堪能できる3楽章をこの曲の白眉に推薦するファンも多いだろう。チェロは絶えず歌い続けるが、決して出過ぎた真似はしない。静かに佇んで、それでいて凛とした存在感を示す。
4楽章もそうだ。この曲は爆発がない芸術なのだ。特に最後のチェロ独奏が再現される部分は、重厚であり激しい情感もあり、さらにオケの慟哭も勿論あるが、非常な感動を湛えつつも、ある特有の空気感が保持され続けている。これを芸術と呼ばずにどうしようというのだ!
聴き終えて、「人生の晩秋」という言葉がふと過る。さもありなん。
それにしても、どこまでも英国らしい音楽である。
ドヴォルザークやシューマンのチェロ協奏曲と並び、チェロ協奏曲の名曲として数えられるが、それらだって深みのある曲である。しかしエルガーのものは深さの角度が違う。別次元の深みに到達している。
渋い、本当に渋い。それは英国の空気であり、そこが素晴らしい。

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| エルガー | 17:37 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんばんは

エルガーのチェロ協奏曲は大好きな曲です。
デュ・プレのCDを持ってるのですが、ロストロポーヴィチと並んで最高のチェリストですよね。
この曲に於いてはデュ・プレの方にずっと分があるとは思いますが。

晩秋・初冬とは上手いですね!確かにその通りです!

>別次元の深みに到達している。
→正に仰るとおり!深~い曲ですよね。

| kurt2 | 2010/11/04 21:19 | URL |

コメントありがとうございます♪

kurt2さん

ロストロも好きなチェリストですが、確かにこの曲はデュ・プレのものが決定盤ですね!彼女のものを聴くと他のものではちょっと物足りないなあと感じます。

エルガーには特別な気合が入っているのでしょうか。深みのある曲をさらに奥深く感じさせる演奏ですね♪

| funapee | 2010/11/06 19:09 | URL |















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