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珠玉の名曲たち、クラシック音楽を楽しむブログ。クラシック音楽の楽曲をテーマに、短いエッセーを書いています。

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ベルワルド ファゴットと管弦楽のためのコンツェルトシュテック:蘇る北欧の輝石

ベルワルド:交響詩集(イェヴレ響/サカリ)ベルワルド:交響詩集(イェヴレ響/サカリ)
(2005/09/01)
サカリ

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ベルワルド ファゴットと管弦楽のためのコンツェルトシュテック

フランツ・ベルワルドはスウェーデン生まれの作曲家で、シューベルトとほぼ同時代人である。
ただ、シューベルトは若くして亡くなったのに対し、ベルワルドはかなり長生きしている。
その分だけ彼の作風もロマン派寄りである。
だが長生きした割には、存命中にあまり良い評価を得なかった、不遇の作曲家でもある。
そんな彼の作品の中でも一押しなのが、この「ファゴットと管弦楽のためのコンツェルトシュテック」だ。
1827年に作曲され、翌年11月18日に初演されたが、これも当時の評価は芳しくなかったようである。
彼は自分の音楽への低評価と無関心に嫌気がさし、翌1829年には、ストックホルムを離れベルリンへ引越している。
さらにオペラの作曲をするも演奏されることはなく、彼は作曲をやめ、ベルリンで整形外科を開業する。
その後徐々にその才能が認められていくのだが、まあ時すでに遅しといったところで、この曲はそんな彼のも最も不遇な時期の作品といってもいいだろう。

12分程の短い曲だが、その中にたくさんの魅力が詰め込まれている。
生き生きと始まる冒頭はシューベルト、シューマンの音楽を思わせるよう。
また古典的な旋律はモーツァルトを彷彿とさせる。
中間部のアンダンテでは、ヘンリー・ビショップのオペラ「ミラノの乙女」にある有名なアリア Home, Sweet Home (いわゆる「埴生の宿」)が引用され、ファゴットの美しい音色で奏でられる。
終盤のファゴットと弦楽の細やかなユニゾンの動きも聴きどころだろう。
僕は特別この曲を高評価するというわけではないが、彼の存命中の評価はあまりに低すぎたのだろうと思えるほど、素敵な作品である。
北欧の作曲家ニールセンも、彼に正当な評価を与えないメディアに対し憤慨していたようだ。
どんな経緯があろうと、現代ではファゴット奏者にとってのかけがえのない名曲だし、このように後になって再評価され演奏されるというのは、クラシックファンとしては非常に嬉しい話だ。

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