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珠玉の名曲たち、クラシック音楽を楽しむブログ。クラシック音楽の楽曲をテーマに、短いエッセーを書いています。

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ベルク 弦楽四重奏曲:あの頃君は若かった

Works For String QuartetWorks For String Quartet
(1995/12/28)
Alexander von Zemlinsky、

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ベルク 弦楽四重奏曲 作品3

新ウィーン楽派の3人を一通りこのブログで紹介して、次は何を書こうかと思い、まだ紹介していない有名な曲について書くのも良いかなと思ったのだが、超有名曲はここでは外して、あえてベルクのちょっと知名度の低い作品について書くことにした。理由は適当にお察しいただきたい。
この作品は、ベルクがシェーンベルクのもとで学んでいた時代の最後の作品で、1910年の春に完成、翌年の春に初演された。
シェーンベルク大先生はこの作品を高く評価したのだが、いまいち知名度が上がらないのはなぜだろう。
やはりベルクの弦楽四重奏曲というと、どうしてもかの名曲「抒情組曲」の方が挙がってしまうからかもしれない。
ひとまず「抒情組曲」は置いておくにして、「弦楽四重奏曲」の方に戻ろう。
新ウィーン楽派としてベルクの他に紹介したシェーンベルクとウェーベルン、その彼ら両方の音楽の影響を非常に感じる作品である。
シェーンベルクから学んだものを発揮しようとしている姿と、1900年代初めにいくつも弦楽四重奏曲を発表したウェーベルンに対する意識が、はっきりと感じられる。

2楽章構成の20分ほどの作品で、献辞に「わが妻へ」とある。
初演が1911年の4月で、翌5月にベルクは結婚する。
だがこれが愛の音楽かというと決してそういう趣きではない。
これはベルクという男が、結婚の際に立ちはだかる壁に戦いを挑む、そういった趣きの曲なのだ。
ベルクの婚約者ヘレーネ・ナホツキーは、病弱であるという理由と、ベルクの職業(作曲家)の不安定さという理由で、父から結婚の大反対をくらっていたのだ。
全音音階から始まる第1楽章(Langsam)は、ゆっくりという指示ではあるが、その際立ったリズムからは、熱い反抗の心を感じることができる。
第2楽章(Mäßige viertel)は、1楽章の発展形とも思われる音楽が、より多彩な技法で、より熱く激しく奏でられる。
注目すべきは各楽章の終わりで、1楽章はpppp、2楽章はfff、と実に興味深い。
歯ぎしりするような悔しさと葛藤、反抗心と克己、情熱的でドラマチック。内容の非常に濃い作品である。
しかし、愛の歌ではなく、こういう戦いの作品に、妻へと献辞を付すとは、ベルクも何を考えているのだろうか。
何を隠そう、もうひとつの名曲「抒情組曲」は、不倫相手への愛が歌われる作品だ。
芸術家らしいと言えばまあそうだが、彼は若かったのだ。

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| ベルク | 01:29 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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ベルク ヴァイオリン協奏曲:思い出を抱きて…

Berg: Violin Concerto; Three Orchestral Pieces, Op. 6Berg: Violin Concerto; Three Orchestral Pieces, Op. 6
(1990/10/25)
Alban Berg、

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ベルク ヴァイオリン協奏曲 ある天使の思い出に

初めてこの曲を聴いたときは衝撃が走ったものだ。
シェーンベルクの弟子でありウェーベルンの盟友でもあるアルバン・ベルクは、新ウィーン楽派のひとりである。
ベルクは、ヴァイオリン奏者ルイス・クラスナーに協奏曲を委嘱されていたが、歌劇「ルル」を作曲中で、手つかずであった。
だが、一人の美しい娘の死をきっかけに、歌劇「ルル」を中断してこちらに取りかかった。
その娘とは、アルマ・マーラー(マーラーの未亡人)とヴァルター・グロピウス(バウハウス創立者)の子、マノンである。
ベルク夫妻はマノンを非常に可愛がっていたが、19才の若さで病に倒れる。
彼女の死を悼み、「ある天使の思い出に」と献辞を付し、レクイエムとしてヴァイオリン協奏曲を作曲した。
それから数ヶ月後の1935年12月24日、ベルク自身も病に倒れ、50才で生涯を閉じる。

12音技法を用いつつ、どこか調性的でもあるこの協奏曲が持つ雰囲気は、聴く者を非常に複雑な精神の世界へと引き込む。
冒頭の楽想に魂が乗っかれば、そこは「ある天使の思い出」の世界。
1楽章の前半はマノンの幼少時代のあどけない可愛らしさ、民謡をモティーフにした後半では彼女の過ごした楽しい日々が振り返られる。
2楽章はカデンツァ風に始まり、激しいヴァイオリンはマノンの病との闘い・苦しみを描き出す。
恐ろしい程の病魔と慟哭、そしてマノンの死、昇天。ここではバッハのカンタータのコラールが引用され、切な祈りと魂の浄化が奏でられる。
天使となったマノンを天へ導くコラール、この辺りからのカタルシスは言葉にならない。
最後は(メシアンの世の終わりのための四重奏曲でも似たようなことを書いたが)、天へ昇る魂を象徴するような、徐々に上昇し、響いてやまないヴァイオリンの調べ。
シンメトリックに冒頭の楽想が再び現れ、美しい娘の魂は小さな光となって消える。

「音楽は唯一の経験可能な死」というのが僕の持論だが、この曲は正に、聴く者を天国へと導く。
天使の思い出を持って、ベルク自身が、この曲を最後に天国へと向かったように。

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