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珠玉の名曲たち、クラシック音楽を楽しむブログ。クラシック音楽の楽曲をテーマに、短いエッセーを書いています。

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R・シュトラウス 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」:交響詩とはこうありき

R.シュトラウス:作品集R.シュトラウス:作品集
(2005/03/23)
オムニバス(クラシック)、ヤノヴィッツ(グンドゥラ) 他

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R・シュトラウス 交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 作品28

6月11日はR・シュトラウスの誕生日だったということで、彼の作品を取り上げてみよう。
長大な作品も多いR・シュトラウスだが、15分程のこの交響詩は聞きやすく、人気も高い。
あの「のだめカンタービレ」でも取り上げられていた。
ホルンの活躍する曲として有名。ティル・オイレンシュピーゲルのテーマは最初にホルンによって奏される。
ティル・オイレンシュピーゲルとは、14世紀に北ドイツで実在したとされる、伝説の奇人である。
要はいたずら者で、様々なことをやらかしていた。それがまとめ物語となって語り継がれている。物語の最後では、ティルは捕まって処刑されることになっている。
そういった彼の素行を面白おかしく、または力強く、そして美しく描いたのが、この交響詩だ。
「交響詩」の名の通り、様々な場面描写と簡単な筋書きが存在する。 まさに交響詩とはこうありき、と言える模範的な曲かもしれない。
スメタナのモルダウやリストの交響詩なども分かりやすいが、この曲もそういう意味で、初心者にもウケの良い交響詩だ。

昔話を始める「むかしむかし……」から始まる丁寧さ。これは弦楽が奏でる。
ホルンはティルのメインテーマ、クラリネットはティルの笑い声、独奏ヴァイオリンがティルの欠伸、ひとつひとつ考えられた巧妙な描写。R・シュトラウスの技が光る。
ナイトに扮して惚れた美女を口説くティルの音楽は艶やかで美しい。聞きどころのひとつだろう。
いきなりおぞましい場面に転換したら、ティルが捕まった合図だ。彼は死刑になり、断頭台で最期を迎える。
ティルは死すともいたずらは死なず、というように、最後にティルの笑い声が聞こえるところも面白いだろう。
両手離しで楽しめる音楽であるが、テクニカルに難しい点も多く、R・シュトラウスの中で最も演奏される機会に恵まれる曲ではあるが、これだ! と言える演奏に出会えるかどうかは難しいところだ。
僕は別段カラヤン信者ではないが、カラヤンとベルリン・フィルの演奏は素晴らしいもののひとつだろう。
交響詩のお手本とも言える巧みな描写を、くっきりと浮かび上がらせる構造を見せるカラヤンの手法や、当時のベルリン・フィルのテクニカルな力量も、この曲にぴったりと言えよう。
そして何より、この曲は楽しい。真面目すぎるいぶし銀な職人が作る音楽でもつまらないし、楽しいだけで上手くなくては光らない曲。しかし、それだけ難しい分、良い演奏を聴くのは心から楽しめる、そんな曲に思う。

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| R・シュトラウス | 20:01 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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R・シュトラウス 交響的幻想曲「イタリアより」:意外な一面

R.シュトラウス:マクベス&イタリアよりR.シュトラウス:マクベス&イタリアより
(2000/10/25)
チューリヒ?トーンハレ管弦楽団

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R・シュトラウス 交響的幻想曲「イタリアより」Op. 16 TrV 147

旅行音楽が続くが、イタリアを訪れた印象を音楽にした、という作曲家は数え上げたらきりがない。
このブログでも、そういった種類の曲としては、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」にリストの巡礼の年第2年「イタリア」と取り上げ、これがもう3つ目になってしまった。
単に僕の好みの問題でもあるが、まあイタリアはやはりそういう地なのだ。
この作品は、1886年、シュトラウスが若干22歳の頃に作曲された、最初期の管弦楽曲である。
彼の作品は巨大なものも多いが、この交響的幻想曲と題された音楽も同じく大編成で、演奏時間も約45分程と、なかなかの大曲で、副題を持つ4つの楽章で構成されている。
1楽章「カンパーニャにて」、2楽章「ローマの遺跡にて」
3楽章「ソレントの海岸にて」、4楽章「ナポリ人の生活」
4楽章では当時流行していたカンツォーネ、「フニクリ・フニクラ」を引用して、陽気に大盛り上がりするのだが、シュトラウスはこれを民謡だと勘違いして勝手に取り入れてしまったがために、演奏の度に作曲者のデンツァに著作権料を払うことになった、というなんとも間抜けなエピソードがある。
それはともかく、彼の若さのおかげもあるのだろうが、「あ、こんな聴きやすい曲もあるのか」と、ちょっと彼の意外な一面を見たような印象のする曲である。
「R・シュトラウスの作品は長いし難しいし聴きにくいな…」と思っている方にぜひ聴いてほしい曲だ。
他の作品と比べてとってもわかりやすいので、45分があっという間に感じてしまう。
また、明朗だからといって決して浅い音楽ではない、というのもまたオススメの理由だ。

最初期の作品ではあるが、1楽章冒頭からすでにR・シュトラウスらしい広がりのある響きが。
それでも後期のようなとっつきにくさは一切ない。
美しく艶のある弦楽合奏が、ハープの伴奏に乗った木管楽器が、日の光が差し込む海と山がスケール大きく広がるカンパーニャ地方を巧みに描写している。
特にこの1楽章は、巨匠ピアニスト、リヒテルもお気に入りだったそうだ。
2楽章はローマの遺跡とある。様々に移り変わる情景は時代をも行き来しているのだろうか。
3楽章の「ソレントの海岸にて」は、まるで印象派を思わせるような、繊細なオーケストレーションによる描写が特徴的だ。
木管群のトリルに弦楽器のグリッサンド、暖かく、緩やかな風を感じる音楽に、いつまでも酔いしれる。
と、思っていると、4楽章はいきなりフニクリ・フニクラ。いかにもナポリな雰囲気。
ナポリ人の生活、活気があって、ちょっとやかましくて、そんな中聞こえてくるフニクリ・フニクラ。
子供は駆け回り、大人も駆け回ったりして、時にロマンチックで、時に喧嘩して、そんな中聞こえてくるフニクリ・フニクラ。
ちっぽけな悩みなんかか吹き飛ばしてくれる、なんて陽気な街、なんて陽気な音楽なんだろう。
交響曲でも交響詩でもなく、より自由度のある交響的幻想曲と付けられた情景音楽。
その自由さは、シュトラウスの見たイタリアの雰囲気をいっそう鮮やかに描き出しているし、またそういう曲にこそ彼の真の姿というのが隠れているのかもしれない。

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R・シュトラウス ホルン協奏曲第2番:音色を楽しむ

R.シュトラウス:作品集R.シュトラウス:作品集
(2005/03/23)
オムニバス(クラシック)ヤノヴィッツ(グンドゥラ)

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R・シュトラウス ホルン協奏曲第2番 変ホ長調

なぜ敢えてホルン協奏曲にしたのかというと、数あるホルン協奏曲の中で、初めて聴いたホルン協奏曲がこの曲だったから。
もちろん、モーツァルトは「聴いたことはあった」のだが…
R・シュトラウスの父フランツはホルン奏者で、第1番は父の作った協奏曲に多分に影響され、保守的な作品と言われるが、この曲は晩年の作品である。
1942年、彼が最後の歌劇作品である「カプリッチョ」を完成させた後の作品で、この頃は他の協奏曲も残している。

ホルンについてはそんなに詳しくはないのだが、ホルン協奏曲の魅力は何かと考えると、結局「ホルンの音色そのもの」なのかなあ、と思ったりもする。
むろんホルンとオーボエのユニゾンも実に魅力的だし、難易度の高い技巧的な面を楽しむのも良いけど。
協奏曲にも色々あるが、僕は、ピアノやヴァイオリンやフルートに比べ、ホルン、チェロなどの協奏曲は、音色を楽しむ気持ちで聴くことが多い。
まあその点、モーツァルトのホルン協奏曲だとモーツァルトを楽しんでいるような気がしてしまうしね。
このシュトラウスの協奏曲は、技巧的な面も大きいが、ホルンの音色を十分に満喫できる。
父がホルン奏者だし、R・シュトラウスはホルンには特別な想いがあるんだろうね。
特に2楽章の旋律が美しい。が、3楽章が若干モーツァルトくさい。ま、それはそれでいいけど。

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