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珠玉の名曲たち、クラシック音楽を楽しむブログ。クラシック音楽の楽曲をテーマに、短いエッセーを書いています。

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サリヴァン チェロ協奏曲:サリヴァン入門

Icon: Charles Mackerras/5cd BoxsetIcon: Charles Mackerras/5cd Boxset
(2011/09/12)
Charles Mackerras

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サリヴァン チェロ協奏曲 ニ長調

アーサー・サリヴァンは英国の劇音楽の作曲家として名高い。ギルバートという劇作家とのコンビでオペラを作っており、ギルバート&サリヴァンという組み合わせはCDなどでもよく見られる。
彼らのオペラはサヴォイ・オペラと呼ばれ、19世紀後半のヴィクトリア朝時代におけるオペレッタのようなコミカルなオペラとして人気を博した。
人気だとか名高いとかよく見られるとか言ったが、実際にはあまり日本でポピュラーな作曲家ではないだろう。英国の作曲家というと、あまり華やかでなく、どちらかと言うと渋めの印象が先走るが、サリヴァンは劇音楽の第一人者というだけあって、他の英国作曲家とはまたひと味ちがう。
いわゆる純音楽的ではないが、明るい響きの良質な西洋音楽を楽しむという点では、サリヴァンの音楽は本当に良いものだ。
オペラの音楽を聴くのが、彼の音楽を理解するのにもっとも手っ取り早いに違いないが、その魅力をお手軽に味わうなら、僕はこの「チェロ協奏曲」をおすすめする。
1866年、サリヴァンは「アイルランド交響曲」(ハーティのものとは別のもの)を初演した年だが、イタリアのチェリスト、アルフレード・ピアッティによるシューマンのチェロ協奏曲の演奏を耳にして、ピアッティのための曲を作りたいと考えた。
チェロ協奏曲は、当時はまだポピュラーな演目ではなかった。シューマンのものも1850年に作られたばかりだし、ハイドンやヴィヴァルディのものも忘れられていた時代である。ましてや英国。サリヴァンは、自身の作品でチェロ協奏曲が重要なレパートリーになれば良いと願っていた。
しかしながら、この曲は彼の生前には3回ばかりしか演奏されなかった。
さらに残念なことに、この曲の楽譜が1964年の出版社の火事によって焼失してしまう。こうして埋もれてしまうかに見えたこの作品を、今我々が聴くことができるようになったのは、一昨年に惜しまれつつこの世を去ったイギリスの巨匠指揮者、サー・チャールズ・マッケラスのおかげである。
マッケラスはサリヴァンの作品を多く演奏し、その再評価に貢献したが、サリヴァン関連の最も偉大な業績が、チェロ協奏曲の復元であろう。
楽譜焼失の11年前にチェロ協奏曲を指揮したマッケラスは、その記憶を元にチェロ協奏曲の復元を行ったのである。ヤナーチェク作品の演奏のためにチェコ語を習得するほどの人物である。さすがとしかいいようがない。

伝統的な3楽章構成で、初期ロマン派の香りが芳しい。また、1楽章だけが極端に短いという特徴を持つ。普通は1楽章が最も長いものだが、そのあたりがややイレギュラー。
その初期ロマン派から古典派らしい、明朗快活な主題で始まる。その印象的な主題が突然すっと消えて、ソロが現れる。
1楽章は3分ほどの長さで、別段ソロに超絶技巧的な面も見られない。まるでこれから始まる劇物語のための序曲であるかのようだ。
2楽章は1楽章から間髪をいれず始まる。金管楽器によって牧歌的に始まると、現れるのはアンダンテの美しい旋律。ピッツィカートの伴奏に乗った、のどかでいて品の良いメロディーにうっとりしてしまう。初演のときもこの楽章は賞賛されたらしい。後半にはスケルツォ的な音楽になるが、再び穏やかな曲想に戻る。
そして3楽章で再び、元気の良いあの1楽章のテーマが蘇る。チェロは連続して音階を奏で続け、聴き応えもぐっと増してくる。
この作品は、実際のところ、他の後期古典派や初期ロマン派の作曲家たちと比較すると、構造的にはしっかりしたものではなく、かつてグラモフォン誌でも、メロディーの親しみやすさはあっても十分に効果的に構築されてはいないと批判されたことがあった。これは的を射た批判だと思う。
まあそうは言っても、サリヴァンの白眉はオペラ・劇音楽である。そちらがしっかりしていればそれで良い。しかし、サリヴァンの劇音楽を聴こうと思っても、劇そのものが有名ではないし、内容もわからないとイマイチ聴いても面白みに欠ける、と感じる人も多いだろう。
そこで、ぜひこのチェロ協奏曲を、サリヴァン音楽への導入として推薦したいということなのだ。サリヴァンの舞台音楽は聴いていて楽しいし、アイリッシュ交響曲もまた非常に素晴らしい曲である。ぜひ、この親しみやすいチェロ協奏曲をきっかけに、サリヴァンの音楽に触れる人が増えてほしいものだ。故マエストロ・マッケラスも喜んでくれるだろう。

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