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珠玉の名曲たち、クラシック音楽を楽しむブログ。クラシック音楽の楽曲をテーマに、短いエッセーを書いています。

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サラサーテ カルメン幻想曲:格好をつけるということ

カルメン幻想曲~パールマンヴァイオリン名曲集カルメン幻想曲~パールマンヴァイオリン名曲集
(2006/11/08)
パールマン(イツァーク)

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サラサーテ カルメン幻想曲 作品25

パブロ・デ・サラサーテという作曲家の名前を聞いたことがあるだろうか。この曲とあとはツィゴイネルワイゼンだけが有名な、スペインの作曲家でありまたヴァイオリン奏者でもある。
なんだか棘のある言い方だが、決して嫌いだとか馬鹿にしているという訳ではない。むしろ少し申し訳ない気持ちになるくらいだ。
その理由は2つ、1つ目はまだビゼーのカルメンすら記事を書いていないのに先にカルメン幻想曲を紹介していること、2つ目はこのブログで取り上げるヴァイオリン曲がやたらヴィルトゥオーソ系の曲が多いということだ。
しかしまあ、前者の方は申し訳ないとしても、後者の方はやや意図的でもあるので怒らないでいただきたい。
というのも、とかく上手いヴァイオリンに関しては、僕は並々ならぬ憧憬と敬意を抱いている。「ドラえもん」では、しずかちゃんのヴァイオリンがジャイアンの歌並みに騒音扱いされているが、実際のところ下手なヴァイオリンというのは聞くに堪えない。
そして上手いヴァイオリンは本当に感動するし、なにより格好良い。さすがに、人の声に近い楽器と言われるだけあって、コロラトゥーラ・ソプラノがパワーアップしたかのような演奏には本当に嘆息する。
格好良いのは、グイグイ弾いているときの姿である。特に立ち姿。ピアノは基本的には立って弾かない。そういう意味で、あのキリッとした姿には憧れてしまうのだ。
そういう演奏スタイルというのは、やはり作曲する方としても影響されているわけで、このカルメン幻想曲も、まあとにかく格好良い。
厳密に言うとこの曲は「格好良く作られた」のではなく、「格好をつけるために作られた」という方が正しい。
サラサーテという当時の一流奏者による作品であり、当然サラサーテが自分のコンサートでその腕を見せつけるために作ったのである。

カルメンをモチーフにした曲はたくさんあるが、今年のニューイヤー・コンサートでも演奏されたエドゥアルト・シュトラウスの「カルメン・カドゥリーユ」や、吹奏楽ではおなじみ鈴木英史の「カルメン・ファンタジー」などは、カルメンを楽しもうというニュアンスの作品。
このサラサーテのカルメン幻想曲は、もちろんそういった趣旨も多少はあるが、どちらかと言うと「カルメン‘で’楽しもう」というニュアンス。あくまで演奏本位、ヴァイオリン本位の作品なのだ。
11か12分くらいの長さで、管弦楽伴奏とピアノ伴奏がある。迫力を楽しみたいなら管弦楽だが、ヴァイオリンを楽しむという点では他に弦楽器の音が入らないピアノ伴奏が良いだろう。
序奏と4つの部分からなり、序奏は第4幕への間奏曲「アラゴネーズ」を用いている。有名な前奏に続き、独奏ヴァイオリンが登場。とにかく、最初から飛ばす。テクニックのオンパレード。
トリル、重音、グリッサンド、フラジオ、ピチカート……跳躍もあり非常にテクニカルだ。
その後は「ハバネラ」の登場。雰囲気はガラリと変わるが、徐々に徐々にゴテゴテに飾られていく様は面白い。
さらに落ち着いて、「トゥ・ラララ」へ。静かに歌うのも忘れないのだが、その中にもいちいち技巧的なものを挟み込んでいるあたりが少々あざとくも心地よいと言おうか。
「セギディーリャ」のメロディで再び活気を取り戻し、ラストは「ジプシーの歌」で速弾き。どんどん勢いが増してフィニッシュ。
精神的に深みのあるものかというと、そうでもない。そもそも人のメロディーじゃないか、というツッコミも入る。
まあ、これは格好をつけるための曲なのだ。「私こんなの簡単ですけど、どうですか」と涼しい顔で熱い演奏。その堂々たる立ち姿。
これはヴァイオリンに与えられた特権なのだ。ピアノではこうはいかない。チェロ、コントラバスも座っている。ヴィオラもなかなか、ヴァイオリンの地位には付けない。
え、管楽器も立って吹けるって? 確かに。しかし、僕が思うには、木管奏者なら典雅にモーツァルトの協奏曲を吹いた方が格好良いし、金管奏者がもしこれと同じことをしたいならむしろビッグ・バンドで吹けばいいと思う。
まあ、格好付けたい管楽器奏者は吹く。トランペットの貴公子ナカリャコフも吹いている。
やはり彼くらい腕と「顔」がいいとヴァイオリンでなくても様になる。とにかく、格好をつけるということ、それがこの曲のすべてだ。

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